目次
問題文
量子アニーリング方式の量子コンピュータの説明として,適切なものはどれか。
ア 極低温の環境の中で,量子ゲートを用いて演算する。
イ 従来のCPUと同様に命令を使って演算,記憶と制御ができる。
ウ 複数のデータに同一の演算処理を高速に実行できる。
エ 膨大な選択肢の中から最適な選択肢を探すアルゴリズムに特化している。
解説
解答
エ

まずは問題のポイントを押さえましょう。
量子コンピュータにはいくつかの方式があり、その中で「量子アニーリング方式」は特定の用途に特化したタイプです。
この問題は「量子アニーリング方式が何を得意としているか」を理解していれば解けます。



続いて各選択肢について見ていきましょう。
ア(誤り)
これはゲート型量子コンピュータの説明です。
ゲート型は量子ビットを論理ゲートで操作し、さまざまな計算を行える汎用型の量子コンピュータです。
量子アニーリング方式はゲートを使わず、エネルギーが最小になる状態を探すことで計算します。
イ(誤り)
これは古典コンピュータ(従来型CPU)の説明です。
命令セットを使って順番に処理を行う仕組みは、量子コンピュータ全般とは異なります。
ウ(誤り)
これはSIMD(Single Instruction, Multiple Data)型の並列処理やGPUの説明です。
量子アニーリングは並列演算ではなく、「組み合わせ最適化問題」を解くための手法です。
エ(正解)
量子アニーリングは組み合わせ最適化問題に特化した量子計算方式です。
例えば、以下のような「最適解探し」が得意です。
- 工場の生産スケジュールを最短にする
- 膨大なルートの中から最短経路を選ぶ
- 複雑な組み合わせの中からコスト最小の組み合わせを選ぶ
計算の原理は、「エネルギーの高い状態から低い状態へ、ゆっくり冷やす(アニーリング)」の物理現象を利用しています。
カナダのD-Wave社が商用化した量子アニーリングマシンが有名です。
まとめ
- 量子アニーリング方式=最適化問題に特化した量子計算方式
- ゲート型量子コンピュータとは構造も用途も異なる
- 大量の組み合わせからベストな答えを探す処理が得意